2015_12
27
(Sun)21:53

2周年おめでとうございます!(短編有り)

こんばんは。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
今年もあと少しですね。ようやく風邪も治ってきましたので慌てて年賀状やら大掃除やらを始めています。

さて、今日は昨日2周年を迎えられた『ALTERNATIVE STREAM 2』の機島さまについて。
機島さまは私が仲良くさせていただいている数少ない創作友だち(と勝手に思っている)です。
コラボもさせていただいたりして、本当にありがたい限りです。

機島さまの作品には『友達はじめました』ではまったのですが、一番好きなのは『ユリカ』だったりします。他にも素晴らしい作品はいろいろあるのですが、『ユリカ』がその当時衝撃的過ぎていまだにその印象がぬぐえないのですよね。

私が思う機島さまの特徴は、とにかく勢いがいい。そして多彩。
全力投球で自分をさらけ出しているんですよね。だからこそ楽しかったり痛かったり感情が豊か。
あと、書くスピードも量も本当にすごいです。

全然タイプが違う方なのですが、作品も好きだし創作仲間として尊敬しています。
まだ遊びに行かれたことのない方は、ぜひぜひ足を運んでいただければと思います。
ピュアからコメディからグロから意味不明から本当に何でもあります。お得ですよ(笑)。
あと雑記もお腹抱えて笑うくらいおもしろいです。

いつも素敵な作品とエネルギーと笑いをくれる機島さまに感謝を込めて、即興ですが短編を書きました。

コラボ作品『約束の夏』番外編『冬の朝』

続きからどうぞ。
(本編未読の方は『約束の夏』を先にどうぞ)






太陽の光、かすかに聞こえるじゅうじゅうと何かが焼ける音、朝ごはんのにおい。普段であれば無視を決め込んで深い眠りに潜っていくのだが、この日ばかりは違った。陽平は落ちていきそうになる自分の意識を必死に掴んで、どうにか無理やり体を起こした。頭もまぶたも重くそのまま前のめりに倒れそうだったが、寒さが味方をしてだんだんと意識が浮上していく。

今日は12月25日。なんとか目が開いた陽平が振り返って枕元を確認すると、白地にロゴの入った電器屋の包みと見慣れない青いマーブル模様の包みがあった。白いほうは陽平がリクエストした新作ゲームソフトだろう。しかしソフトの半分くらいの大きさの青いほうは全く心当たりが無い。よく見てみるとこのあたりには無い店名のシールで封がしてあった。

その時コンコンというノックとともに部屋のドアが開き、母が顔を出した。

「おはよう。ご飯できたよ」

「ねえ母さん、なんで2つあるの?」

タイミングよくやってきた母に青いほうの包みを持ち上げて見せる。

「あ、それね、いずちゃんから。傘のお礼だって」

なんだろうね~とにやにやしながら近づいてくる母親を慌ててベッドから降りて押し返す。

「くんな、出てけ」

普段であれば陽平の乱暴な言い草を咎める母だったが、今日は楽しそうに笑いながら「冷めないうちに降りていらっしゃいよ」と言ってあっさり出て行った。

陽平はベッドに戻って布団をかぶりなおすと、リボンがつぶれないように気を付けながら青いほうの包みを裏返し、端から丁寧に引っ張ってシールはがしていった。包装紙をよけると中から出てきたのは有名なスポーツ用品のブランドの箱だった。正座をして何かの儀式のようにそっと箱を開ける。いつも以上に心臓がどきどきしているのが自分でもわかった。薄い紙をめくると黒い財布が出てきた。一目見てかっこいいと思った。

陽平が使っている財布はポリエステルのマジックテープでとめるタイプのもので、開け閉めを繰り返した結果、端のほうから糸が外れてきていた。だんだんと範囲が拡大し、3分の1程まできたのでそろそろ母に新しいのを買ってもらおうかというところだった。

いずみとは100円のジュースの自販機のところへ行った。その時にこのぼろぼろの財布を見られていたのだろう。恥ずかしい気持ちとともになんとなく悔しくもなった。

合皮でできたそれは手に取ってみると少しだけ重くて、つやつやとした光沢は陽平を大人にさせるような気がした。

次の夏休みにはこれを持っていずみと一緒にアイスを買いに行こう。いずみが一人で行けないと言っていた駅前のコンビニまで。もちろんいずみの体調が良ければ、だが。

「次の手紙に書いておかなきゃいけないな」

そのために元気になっているように、と。陽平は財布を眺めながらあれこれ想像を巡らせた。次はどこへ行こう。駄菓子屋にも行ってみようかな。

「ようへーい! ごはーん!」

自分の考えに夢中になっていた陽平は階下からの母の声で一気に現実に戻される。今日の母はうっとうしくてしょうがなかった。

「わかってる!」

反射的に返事をするとそっと箱を閉めて包み紙ごと机の上に置き、部屋を出て行った。

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2015/12/28 (Mon) 09:31 | # | | 編集 | 返信

Re: タイトルなし

鍵さま


こんばんは。コメントありがとうございます。
楽しんでいただけたようで何よりです。
2周年だから2倍なんですよ。2段構えなんです。

というのは半分くらい後付けで、この2人に関しては次から次にエピソードが浮かんでくるのです。せっかくなので一緒に悶えてもらおうと思って形にしました。
懐かしくて恥ずかしい青春未満のもだもだが伝わったようでうれしいです。
2人に会うのは久しぶりだったのですが、相変わらずいずみはマイペースだし、陽平はツンデレだしでおもしろかったです。

創作っておもしろいですよね。確かに。誰でも書ける文字を使って、自分の持ってるすべてで工夫して創り出して、それを誰かが受け取って、その人も自分の中で思い思いに再構築して……本当に楽しい連鎖です。


吉川蒼

2016/01/04 (Mon) 01:15 | 吉川蒼 #- | URL | 編集 | 返信

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