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2014_07
06
(Sun)23:58

好きな本のおはなし

こんにちは。
いつもご訪問いただいているみなさま、ありがとうございます。

今日は、せっかく来ていただいた方に少しでも有益な(?)記事をお届けしたいと思いまして、私の好きな本の話を勝手に語っていこうと思います。

誰かにとって、良い出会いになればいいなと思います。

第1弾は上橋菜穂子作「精霊の守り人」(偕成社)です。興味のある方は追記からどうぞ。
※ネタバレはしないように気を付けています。





精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)
(1996/07/11)
上橋 菜穂子

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全10巻〈守り人〉シリーズ※の第一作にあたります。アニメや漫画にもなっているのでご存知の方も多いかもしれません。カテゴリとしては児童文学になるかと思いますが、大人でも楽しめる、むしろ大人になってから意味がわかることが多い物語です。何回でも読めて、そのたびに違う読み方ができる物語だと思います。

主人公は女用心棒バルサ。とても腕の立つ短槍使いです。今年で三十。

ある日、バルサは偶然新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムの命を救います。それがきっかけで、チャグムの母親である二ノ妃からチャグムの用心棒を頼まれます。あるモノにやどられたチャグムは命をねらわれているため、守ってほしいというのです。

バルサはその依頼を引き受け、秘密裏に王宮から抜け出し、そこからふたりの戦いが始まります。

と、ここまでが序章と第一章の1にあたります。

若干のネタバレになりますが、本のあらすじとして出ている情報なので、書いてしまいますと、チャグムは100年に一度、卵を産む精霊に卵を産み付けられ、その卵を守らなければならなくなってしまった子です。

その結果、卵を食らうとされる化け物と帝の威信を守るためにチャグムを亡き者にしようとする父帝のふたつの敵に命を狙われることになります。

世界観としては、アジアの雰囲気をまとった全くの異世界の設定で、人間の住む世界「サグ」と精霊が住むという目に見えないもう一つの世界「ナユグ」が絡み合って、物語は進んでいきます。

過酷な状況に放り込まれたふたりですが、頼もしい味方もいます。たのまれ屋のトーヤとサヤ、幼なじみである薬草師タンダ、呪術師トロガイ。彼らに助けられながら、バルサは必死にチャグムを守ります。逃げて戦って隠れて、その中で精霊に関する伝承を追いかけながら、ある真実に辿り着きます。

ここからは個人的な感想です。

まず、主人公であるバルサがとても魅力的です。才能と努力と経験から、高い実力を誇る名用心棒なのですが、決して超人的な強さではなく、技術や知恵を生かした戦い方をしていて、複数人の男性すら打ち負かすその姿はとてもかっこいいです。

しかし、一方で暗い過去を持っていて、それが他人であるチャグムに肩入れする理由にもなっているのですが、彼女は常人の感覚からしたら悲惨としか言いようのない経験をしてきています。(シリーズの他の作品や外伝を読むとよくわかります。)だから痛々しく、かわいそうにも見える部分もあります。

もうひとりの主人公チャグムもとても好感の持てる子です。たかだか十二、三で皇子様暮らしから一転、命を狙われて逃げ惑う暮らしになる中で、やり場のない怒りを感じたり、民の生活やいろいろなことを学んだりしながら強く、賢くなっていきます。もともと気丈で賢い子なのですが、自分で考えて自分で行動するということを知ってからは、すごいはやさで成長していきます。読んでいて素直に感動しました。

そして、薬草師兼呪術師見習いのタンダ。この人がとても好きです。バルサより二歳下の幼なじみで、とても穏やかな優しい人です。以前は、バルサより弱いし、守ってもらっているし、バルサのこと好きなくせに押さないし、もっとがんばれよ!なんて思っていたのですが、今はタンダはそれでいいんだと思うようになりました。
バルサとのことを語っている場面で1番好きな箇所を三巻の『夢の守り人』から引用します。一応、白字にします。

   であってから二十年のあいだには、いろいろなことがあった。バルサを自分のもとに留めておきたいと、やけつくような気持ちでねがったこともある。
   だが、そういうはげしい、夏の陽ざしのような思いは、いつの間にか初秋の光のようなものにかわり、このごろは、いまのようなすごし方が、自分たちにはいちばんあっているのかもしれない……と思うようになっていた。
   (『夢の守り人』2000.6 偕成社 P.110より)

バルサのことを全て受け止めて包んでくれる、懐の深い愛情にあふれた人だと思います。

この調子でひとりずつ語っていくと終わらないのでここでやめますが、ほかにも素敵な人がいっぱいいます。また、全ての人が、一面的ではないというか、その人の人生のいろいろを感じさせられるような、そんな描かれ方をされています。

あと、この物語の好きなところのひとつに、わかりやすい悪役がいないというところがあります。精霊も卵をねらう化け物も生き物として普通に生きているだけですし、そのほかの人物もその立場において、ある意味当たり前の行動を取っているだけです。危害を加えようとしていても、あからさまな悪意からどうこうしようというわけではないです。

だからこそ、単純に良いとか悪いとかが無くて、それで余計に辛かったりもするのですが、人の強さや弱さが感じられる深くて素敵な物語だと思います。

※外伝を除いています。



つらつらととりとめもなく書いてしまいましたが、少しでもひっかかるものがあるとうれしいです。
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